中学生の指導はしていませんが、指導中の生徒さんのお姉さんの勉強を少し見てほしいといわれて指導したことがあります。
中学進学が決まり、春休みに中1スタートダッシュ講座に数回通っただけで、数学にわからないところが出てきて困っているとのことでした。大学進学率もよい中高一貫校に進学予定ですし、中1のはじめから躓くってどうしたのだろう?と思いました。
中学数学のはじめは、「正負の数」です。ここを初回でさらっと学習し、計3回で「式の計算」「方程式」までを学習したようです。驚きました。これでは、よほど自宅で予復習した生徒さんでないと理解できないのは当たり前です。なぜ、こんな早いスピードで進むのでしょう? 導入講座で、各章のエッセンスを学習するものだったのでしょう。また、これで理解できない人は、塾に通ってくださいというメッセージもあったのかもしれません。
主に「正負の数」の計算がわからないというので、説明しましたところ、理解は早く、1時間で計算の意味と方法をほぼマスタしました。数直線を使って、負の数―(負の数)などのパターンの意味を説明したのですが、どうやら塾では数直線での説明もほとんどせずに、口で説明しただけのようでした。テキストも知識のエッセンスのみをまとめてあり、すぐに計算練習に移る簡素なものでした。
このような導入講座でしたら受けるだけ無駄です。親子で中学校の授業についていけるか心配してしまったようでした。「中学校の授業は、もう少しゆっくり丁寧に学習しますので、自信を持って臨みましょう。」と伝えたところ、安心されたようでした。
このようなケースもありますので、塾のスタートダッシュ講座や、夏休みの体験講座などは、安いから!と飛びつかないほうが良い場合もあることを心しておきたいものです。
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