公式は「成り立ち」を覚えよう

 中高の数学ともなると、覚えておかなくてはならない・・というよりも、覚えておいたほうがよい公式が増えてきますが、小学校の算数の公式で、躓いてしまうお子さんもいます。


 例えば、算数苦手な内部進学の小学生。台形の面積を求めようとするたびに、「え~~っと、なんだったっけ?」と筆が止まりがち。式を丸暗記で使おうと思うから、忘れると計算ができなくなってしまいます。

「公式は、意味なく覚えるものではないよ」「台形の面積は、台形をひっくり返して、横に並べる。平行四辺形ができるね。平行四辺形の面積が求められればあとは1/2するだけ!求め方を記憶しておけばいざという時は、絵を描いて思い出せばいい」と、レッスンでしつこく言い続けました。

 3週間後、学校の単元テストにおいて、台形面積を求めるのに、自分で台形を継ぎ足して、絵を描いてから求めている答案を見て、とてもうれしかったです。「式がうろ覚えで心配だったけど、求め方を覚えていたから、平行四辺形を描いてから求めた。」とのこと。やったね!


 繰り返し問題を解いているうちに、公式として頭にしみついていくだろうけれど、それでも、式の成り立ちを記憶にとどめておくことは大切だと思います。

「はじめて台形の面積求めた人は、苦労した末に、こんな式を思いついたんだ。すごいなあ!」と感動しておくと、頭にすいすい入っていくようです。


 「算数って面白いなあ!」と思って、授業に取り組むと得られるものもそれだけ多くなるため、このような気持ちで授業に臨むことが大切ですし、学校や塾の先生は、子供達が興味を持つことができる、印象に残りやすい授業をすることが必要ですね。これは学年が上がっても変わらないと私は思っています。